【2018年版】ラジコンエンジン考察。REDSとUltimateがおススメ?
エンジンバギーのエンジンメーカーが大きく二極化しています。
それはOS系、Picco系です。
そのワケを考えてみたいと思います。
目次
オフロードバギーエンジンの世界の潮流
OS系には
OS、Ninjaの本家日本ブランド。ヨーロッパのOEMのBULLITT、Ultimate、アメリカのOEMはTekno RC BLOK、ProTek。
Picco系は実質REDSが一人勝ちで、本家Piccoと、フランスのRc conceptあたりでしょうか。オフパワーが代理店となっているTritonもPicco系ですがシェアという意味では及びません。
おなじみTOP25のランキングでのエンジンランキングを見ると
1 REDS 5人
1 OS 5人
3 Maxima 3人
4 Ultimate 2人
4 LRP 2人
4 Orion 2人
7 BULLITT 1人
7 Ninja 1人
7 Block 1人
7 Proteck 1人
7 SMJ 1人
7 Rc concept 1人
OS系 17人 Picco系 6人 Orion 2人という結果に。。Novarossi系のドライバーが一人もいなくなってしまいました。事実上開発の止まっているNovaに対し、OS系、Picco系は次々とニューモデルが投入されています。
スペインのバトレ選手はNova、Picco、Ninjaという流れでOS系に行き着きました。
少なくとも世界レベル、あるいは各国のトップレベルのレースではOS系かPicco系(というよりREDSかも)のドライバーが圧倒的多いのがここ数年の傾向です。
そんな流れもあり、創立以来Novaのリファインモデルを販売してきたModelixも昨年からOS系エンジンもラインナップに加えてきました。
ベースエンジンについて
OSがベースといえども、ボアストロークがスクエアのB2102と、ロングストロークのXZ-Bベースの二種があります。
ドライバーの好みで使い分けているのでしょうが、ベースとなっているのはB2102よりもXZ-Bの方が多いかも知れませんね。やはり海外はパワーを求める傾向が強いのかも知れません。
REDSもロングストロークバージョンを出してきたので、海外ではトルクパワーをアップしながら、ランニングタイムをいかに伸ばすかに力が注がれている気がします。
一時期はフラットトルクが重要視されていたようですが、パワーとトルクもあって燃費も良い。といった相反する性能を求める方向に変わってきたのかも知れません。
REDSの最新エンジン「WRX CORSA LUNGA」がまさにそんな意図を感じさせるエンジンになっています。
OSのXZ-Bスペック3も同じ意図をメーカーHPからは感じます。
モアパワー&トルクと燃費。それが2018年のオフロードエンジンの流れのようです。
実際、パワーやトルクがあって、その出方が指に付く特性であれば楽しいですからね!
各社のリファインの傾向
OS系のリファインの傾向は大きく二つに分かれます。
一つ目が基本を全くいじらず、ヘッドだけを換える。
BULLITT、MAXIMA、LRP、SMJ、PROTECK、NINJA、BLOCKがこのパターン。
二つ目は自社のこだわりリファインを行うことでベースの良さを活かし、オリジナルエンジンに仕上げる。
これはUltimateのみです。
Picco系は、殆どオリジナルに近いREDS、Piccoの面影をやや残すRC conceptですが、いずれもチューナーのこだわりを表現したエンジンになっています。
その結果、Picco系は本家よりもREDSやRC conceptの方が実績を出しているといった印象です。
OS系は本家とパターン1のエンジンのドライバーの方が実績を出しているようですね。
性能だけでなくブランディングで成功しているともいえるかも知れませんが。。。。
OS系で唯一のこだわりリファインUltimate
UltimateのOSバージョンM3系を検証分析。
まずベースエンジンは、M3TがB2102、M3SとM3RはXZ-BスペックⅢ。
それではまずオリジナルのOSと異なるこだわりのリファインポイントは!?
M3シリーズオリジナルヘッド
B2102では超ローヘッドを採用して話題となったものの、夏場などはヒートの問題があるという話を耳にします。Ultimateのヘッドは軽量化により、B2102と遜色ない低重心化を図りつつ、高温下でのパフォーマンスを改善。デザインも秀逸ではないでしょうか。
M3シリーズオリジナルバックプレート
硬度の高いアルミ7075-6を使用。コンロッドの摩耗を低減しライフを伸ばす効果があります。REDSはダイヤコーティングを施していますが、対コストという面であえてコーティングではない手法を採用。
M3シリーズオリジナルキャブレター
基本ユニットはOSオリジナルと全く同一。オリジナルのこだわりとしてニードル部にフィン加工を施しているのが特徴です。結果、燃料冷却性、エンジンのスタビリティ、燃費が向上。
この性能はOS系の他モデルでは手にできない。さすがはUltimate=究極といえるこだわりだと感じています。
M3Rが実はすごいのかも
M3T、M3SはそれぞれOSスピードの最高峰ユニットにリファインを加えたエンジン。
M3Rはちょっと毛色が異なります。
ベースはM3Sと同じXZ-BスペックⅢ。ですが、クランクシャフトはMAX XZ-Bにタングステン加工を施したダウングレードパーツを採用。またベアリングもMAXと同じメタル。さらにベンチュリはアルミではなくプラスチック製。
MAX XZ-BをベースにUltimateオリジナルのヘッド、キャブ、バックプレートを採用。これによってまさに価格的にもMAXシリーズとOS Speedモデルの間を狙ってきました。
このヘッド、バックプレート、キャブなどは兄貴分のM3T、M3Sと同じ。
パワーやパフォーマンスはUltimate M3シリーズ最強のM3Sに迫るものがあるとのこと。
Ultimate M3シリーズまとめ
他社のOSベースとなるエンジンはオリジナルなのはヘッドだけ。その点、Ultimateは他では手に入らないこだわりを投入したエンジンとなっています。
実質逆輸入ということもあり、本家よりも高いです。しかし、他では手に入らない個性とパフォーマンス、そしてメーカーの信念を感じさせてくれるエンジンになっています。
REDSの一人勝ち
Picco系はREDSがかなりの成功を収めています。新製品のリリースもスピーディーかつクール。完全にブランディングで一歩抜きんでています。
本家も性能は高いはずですが、世界チャンプのRobert Battlle選手は2018-2019はNinjaを使用することに。このエンジンはヘッドはシルバータイプなのでB04がベース。中身はどっちかはわかりませんが、PiccoからOS系に行ったのは気になります。
ですがREDSはオリジナルキャブ、ダイアコートのバックプレートなどで差別化。さらにマリオ・ロッシ氏のハンドチューンという武器で確固たる地位を築きました。
いわゆるチューンドエンジンでありながら、高いクオリティコントロールを実現しているところに魅力があります。
高い品質管理をOSとは異なるアプローチで行っている。その分、やはり価格もあがってしまうのは致し方ないのかも知れません。
さて、Picco系では似たようなアプローチをしているのがRC ConceptとTriton。いずれもPiccoをベースにハンドメイドのチューニングを施しています。REDSほどの差別化はしていないものの、それぞれのこだわりを持って造られたエンジン。オフパワーでは旧モデルを販売していましたが、ユーザーの声では選んだら決して後悔しない仕上がりを見せるブランドといえます。
しかし、イメージで一歩抜きんでているのがREDSといえるでしょう。
2018年オフロードエンジンまとめ
当社が扱っているということもありますが、贔屓目にみてUltimateはおススメです。
私としては開発者のこだわりが具現化しているのが魅力的です。価格と性能のバランスを上手く取ったとも感じています。
その点REDSはチューニングエンジンというイメージです。量産では成し得ない性能はあるでしょう。
OS系やUltimateがポルシェの緻密な機械だとするなら、REDSやPicco系チューニングエンジンはさしずめフェラーリでしょうか?
フェラーリのエンジンは官能的ですが、最新モデルは非常に扱いやすくなっているようですし、似ているのかも。。
パワーとトルク、燃費のすべてを追い求めたロングストロークのPicco系とREDS最新モデルは気になりますね。。Piccoの最新モデルは昨年のヨーロッパタイトルをBattlle選手が取っていますし。。
日本で手に入るというエンジンという点では
REDS、OSの二択なのかなあと。もちろん個人的にはUltimateですが(笑)。
実勢価格はOS本家が36,000~37,000程度。
REDS最新モデルが47,000円オーバー。
UltimateはM3T、M3Sが41,800円。M3Rは34,980円。
皆さんはどのエンジンを選びますか?