Motepellier2018のセッティングに迫る!
Montepellier2018。優勝したBatlle選手、二位のCalros選手のセットアップシートが手に入りました。
目次
Montepellierで速く、強かった2台のセットの秘密とは!?
何度振返ってみてもBatlle選手の強さを感じられるレースであったMontepellier2018。
そのBattlle選手と唯一同周回でフィニッシュし2位を獲得したCalros選手。この二人のセットを分析することでMBX8のセットの傾向パターンを見つけ出したいと思います。
コースコンディションは
気温 10℃ 路面はかなりスリッピーなセクションが多かった。予選時は所々、砂が浮いていてダスティな状態であったものの、決勝前は路面はクリーンな状態に変化。ということを踏まえ考えて頂きたいと思います。
Montepellier4度目の制覇。Robert Batlle選手のセット
Hotraceタイヤで2018年シーズンを戦う、Batlle選手。今回チョイスしたのはAmazzoniaのソフト。パターンはProlineのフォージティブを思わせます。
このチャートを見ると、
・低温
・Blue groove(=スリックコンディション)
・ダストが少ない という条件であればベストチョイスはスーパーソフトです。
しかし、あえてコンパウンドはソフト。とはいえタイムは序盤から速く、34秒台前半を並べ強さを見せつけました。
言葉を変えるならスーパーソフトだったら垂れてしまい、後半ペースが落ちると判断したとも考えられます。
Batlle選手との違いは!? Calrosセット紹介
2人のセットを比べて、まず感じるのは驚くほど似ているということです。
とはいえ、違いはあります。
1 フロントショックピストンがUltimate製(Batlle選手は無限純正)
2 スプリング9.5㎜(Batlle選手は9.25㎜)
3 リアショックオイルが400番
4 リアデフオイルが7000番
5 マフラーはトルクタイプの2142を使用
タイヤはProcircuitのAddictiveスーパーソフト。パターンはこちらもProlineのフォージティブ似です。特筆すべきは、最強の相手が、ソフトを選ぶ中、後半摩耗によるパフォーマンスダウンが予想されるスーパーソフトながら33秒台を多く叩き出している点です。
つまり、タイヤは垂れなかった。
気温は低かったとはいえ、Montepellierのコースは、タイヤにはあまりやさしくありません。ダスティな路面ならもう一つのパターンとしてClaymoreをチョイスする判断もあったようです。
実際、4つのポイントからAddictiveスーパーソフトというセレクトにしたとのこと。
1 決勝時には路面がクリーンになった
2 摩耗のことを考え、ピンの多いAddictiveの方が良い
3 スリック路面のセクションがある
4 スーパーソフトでも最後まで持つ
結果としては、経験値と安定した走りによって、ソフトでもスーパーソフト以上のパフォーマンスを発揮したBatlle選手がレースを制しました。
なにせ、Batlle選手は36秒台以上のラップが、たったの2回(ピットイン除く)。対するCarlos選手は36秒以上8回。合計タイムにすると20.7秒(35秒フラットを基準)。
タラればではありますが、この7LAPをすべて35秒フラット以内で走れていたら、タイムだけ見れば優勝はCarlos選手でした。あくまでタラればですが。。。
ただ、ラップチャートを改めて詳細に見ると、Batlle選手は本当に強くて速いというのが実感できます。とにかくラップが安定していて速いです。見ていて怖くなったほどです(笑)。
その点、Calros選手は粗削りで、ラップにばらつきがありました。それは経験値の差なのでしょう。
ただ、最後の15周だけは純粋にBatlle選手よりCalros選手が2.187秒速く走っています。
この15周Batlle選手は34秒前半が8回。Calros選手は33秒台3回、34秒前半7回の走りを見せてくれました。
また、フロントショックピストンに使ったUltimate製ビストンは現在開発中の代物だそうで、リリースされたら注目のパーツです!
まとめ
ここでわかったことは、Montepellierでは2人ともセットの方向性はほぼ同じだった。
・ミドルグリップ
・スムーズな路面
・気温低い
・スリックコンディションが混在 という状況なら参考になるセットかと思います。
ヨーロッパでは決して大きくはないですが、日本では、ミドルレンジからハイスピードコースになるのかなあとは思いますが。。