NovarossiにしてNovarossiにあらずUltimateエンジン
スペイン発Ultimateエンジンは、当初Novarossiをベースとして、オリジナリティにとんだエンジンをラインナップしていました。
ベースこそNovarossiであっても、Ultimateを標榜するようにオリジナルにこだわってきました。
Novarossiならではのパワー、トルク、そして耐久性はもちろん世界トップレベル。いまでこそ、世界のビッグレースはOS系、Picco系が圧倒的なシェアを持っているモノの、決して性能で劣るわけではありません。
ただ、レスポンスという面で見れば、好みの差はあるもののOS系や、Picco系の方が良い、あるいは扱いやすいと感じるユーザーが多いようですね。
確かにOS系の指に付く感じは、Novarossi系では味わえません。
ですが、独特のパワー感、トルク感は、なんとなくMade in Italyのイメージにマッチする気がします。
はね馬のように、あるいは猛牛のように。実車の世界でスーパーな世界観を発信しているイタリア人が作るエンジンと言えるのかも。
そう、90年代のNSXと348のような対比が存在するように思うのは私だけですかね?
量産ながらクオリティを究極まで高め、製品誤差が全く存在しないNSXに対し、より官能的で造る者の熱さを感じる348。
Novarossi系のパワーやトルク感には、作り手の熱さ、思いが感じられるような気が済ます。
緻密さ、精密さではOSがおそらく圧倒的世界一かも知れません。レースには勝てるかも知れません。タイムも出るかも知れません。楽しくもあるでしょう。
ですが、Novarossiエンジンには、Novarossiにしかない味があるとわたしは思います。確かにキャブは扱いずらいし、癖をつかまないと調整が難しいのかもしれないのかも知れない。
指についてこない、パワー特性、トルク特性は違和感を覚えるかも知れない。
しかし、湧き上がるパワーとトルクは高揚感を感じさせてくれる。あたかも1500馬力のF1を操っているような。。錯覚といったら大げさかなあ。
かつて、1500馬力時代のF1の最終年1987年にF1ドライバーとなった、中嶋 悟氏はこんなことを言いました。一字一句同じではないですが、こんなニュアンスのことを。。
「俺って下手かも。1500馬力のエンジンを扱いきれない。思うようにコントロールできないんだ」。
OSエンジンはリニアで素直で、パワー、トルク、イージーさ、いずれも素晴らしいです。
ある意味、優等生。車でいえば、ポルシェなのかもしれないなあ。まさに世界最高の走る機械なのかと。
Novarossi系は世界最高の走る感動品。フェラーリがそうであるように。たとえ、そうでなくてもMade in Italyを駆る思いは他では感じられないと思っています。
Novarossiは他のMade in Italyと異なる世界観を持っていて、FIATではなく、フェラーリやランボルギーニのような。
実車ではフェラーリを手にできる人は少ないですね。でも、Novarossiなら手にできる。
Ultimateはスペインのブランド。でもですね、Novarossiの良さを少しも殺していない。むしろ、もっと強く、熱い思いで磨きをかけていると思います。
だから、個人的にはUltimateはNovarossi系で貫きたい。と思っている私でした。なぜかって、ストレート全開が楽しいからです!
(というより、下手くそOS系はビンビン過ぎて扱えない)