AGAMA A215SVセッティングの傾向分析
この記事では、AGAMA A215SVのベストセットを見つけるためのヒントをワークスドライバーのセットデータから見つけるべく、セッティングの傾向を分析します!
目次
AGAMA A215SVベストセットを探し出せ!
ヨーロッパやアジアではメジャーブランドに勝るとも劣らないポテンシャルを見せているAGAMA。そこで、AGAMAの性能を引き出すためのセッティングの傾向を洗い出し、ベストセットの傾向を導き出そうと思います。元クルマ雑誌の編集者としての意地にかけて、セッティングシートに隠されたヒントを暴き出します!
ダスティ路面を制覇せよ。セッティングの妙
Nemoracingで公開されているセットデータのうち4パターンがダスティ路面でのセッティングデータとなっています。パターンが多いので分析し甲斐があります!
Rhein main circuitからのヒント
まずはドイツのRhein mainを分析します。HPがしっかりしているので、コース情報も合わせながら見ていくことにします。このセットデータはBloomfield選手がTQを獲得した時のモノ。決勝ではスタート時にエンジンストールで出遅れながらも6位でフィニッシュしています。
まずはコースレイアウトです。
コース幅:4~4.5m コース全長:330m 最大ストレート長:50m
路面:70%粘土質30%人工芝
レース動画がこちら
セットのポイントを見ていきましょう。
コースコンディション
・ダスティ
・スムーズな路面
・ミドルグリップ、ローグリップ、ハイグリップ???
・硬い路面
エンジン
・BULLITT B221 プラグP4
デフ周り
・クラッチベル16T
・デフオイル F5000・C3000・R5000
・ギア比 F43T×10T・C45T・R43T×10T
ダンパー周り
・スプリング Fミディアム95776・Rミディアム95878
・ダンパーオイル F#55・R#45
・ピストン F ダウン6H1.3mm・Rダウン0096-0015
・スタビ F2.3㎜・R2.3㎜
・フロントキャスター 16°
どうやらこのコースはセクションによってグリップがまちまちなようで、グリップレベルすべてにチェックが入っています。もしかすると、このセットはいろんなステージを無難にこなせるかも? 試してみる価値はありそうです。
イギリスClanfieldは
コースの詳細はHPには記載がありませんが、説明文によると
・アメリカンスタイルのコース
・エクストリームジャンプ
・1/5スケールのレースも行われている といったところが特徴のようです。
※エクストリーム 過激、極端といった意味
1/5スケールのレースも走れるのでさぞかし大きいのかと思いましたが動画を見てみると、そうでもありません。
セットのポイント
コースコンディション
・ダスティ
・粘土質
・ラフ
・ミドルグリップ
エンジン
・BULLITT B221 プラグP3
デフ周り
・クラッチベル16T
・デフオイル F20000・C3000・R5000
・ギア比 F43T×10T・C45T・R40T×9T
ダンパー周り
・スプリング Fハード956556・Rハード957578
・ダンパーオイル F#40・R#50
・ピストン F ダウン6H1.3mm・Rダウン0096-0015
・スタビ F2.5㎜・R2.5㎜
・フロントキャスター 16°
ラフなコースの場合は参考になりそうなセットです。このぐらいのコーススケールも日本にありそうですね。
Rehein-main&Clanfield中間まとめ
まずはこの2つのコースの情報をもとに、導き出されたポイントは!
1 リアデフを40T×9Tにする場合はフロントデフを固めよ!
これは他のコースでも同様の傾向で、この後に説明するSlough National、2018年のスタートセットアップとしてNemoracingがリリースしたものも、フロントデフを固くしています。
極端なセットは特有のクセが出るので、ドライビングが難しくなるかもしれませんが、「リアデフ40Tのセットならフロントを固めるべし」です!
ドライビングスタイルや技量に合わせて試してみる価値ありだと思います。
2 ラフ路面ではスタビを固めに
ラフ路面であったClanfieldでは前後とも2.5㎜を使用しています。後で触れるNDORはラフ路面で2.7㎜。逆にスムーズな路面では他のコースも合わせて見るとスタビは柔らかめの傾向があります。
特にフロントは2.3㎜か2.1㎜をチョイスしています。リアについてはキット標準の2.5㎜が基本。リアは問題がある時だけ柔らかめの2.3mmを選べば良さそうです。
3 スプリングは2017年リリースがおススメ
スプリングについてはキット標準はベースとしては良いものの、セットの幅を広げるうえで品番が5桁と6桁のスプリングは必須のようです。
リアのブラック‐ピンク#957578は、6セット中4セットに使われておりオールマイティな印象。
フロントもブラック‐ピンクの#956566があると良さそうです。
またピストンは基本ダウンで使用となるものの、フロントダンパーは穴数、径はバリエーションが多いので、コースに合わせていくつかバージョンを用意しておくべし。
リアダンパーについては0096-0615択一! 6つ全てのセットで共通。
AGAMAセットアップシート集はこちら
さて、ここからはその他のコースのセット内容、コース特徴などを見ていきます
Slough National。Boots vs Bloomfirld!
セットのポイント
コースコンディション
・ダスティ
・粘土質
・硬い路面
・スムーズな路面
・ミドルグリップ
エンジン
・BULLITT B221 プラグP3
デフ周り
・クラッチベル17T
・デフオイル F20000・C3000・R5000
・ギア比 F43T×10T・C45T・R40T×9T
ダンパー周り
・スプリング Fハード956556・Rハード957578
・ダンパーオイル F#40・R#50
・ピストン F ダウン6H1.2mm・Rダウン0096-0015
・スタビ F2.3㎜・R2.5㎜
・フロントキャスター 16°
オプション情報
・フロントソフトアーム使用(31002S)
・前後CVDセット使用(34902)
・アルミサーボセイバー(37019)
・強化サーボスプリング(8066-1)
・カウンターウェイト(39990)
・カウンターウェイト(39960)
・ドッグボーンセット(24860)
コースはスムーズな路面とはいえ、アンジュレーションが多いですね。直線も長いようです。
ただ、ジャンプはスピードが乗ったセクションにだけ大きいものがあります。速度やラインを合わせて飛ぶというよりはある程度速度が出ているところにビッグエアがあるコース。
日本だとどこが似ているのかな? スムーズな路面という意味ではトラクトなのかなあ?
Indoor track in Italy! Padova
いつ見てもいいなあと思うのがイタリアのインドアトラックPadovaです。本当にきれいなコースですよね!
セットのポイント
コースコンディション
・ダスティ
・硬い路面
・スムーズな路面
・ミドルグリップ
エンジン
・BULLITT B221 プラグP4
デフ周り
・クラッチベル17T
・デフオイル F5000・C5000・R5000
・ギア比 F43T×10T・C45T・R43T×10T
ダンパー周り
・スプリング Fミディアム95766・Rハード957578
・ダンパーオイル F#50・R#45
・ピストン F ダウン0096-0015・Rダウン0096-0015
・スタビ F2.1㎜・R2.5㎜
・フロントキャスター 16°
路面はフラットで綺麗、しかし砂が浮いたダスティな路面のようです。速度域も比較的高いコースという印象。日本ではあまりないのかもしれません。
タイトコースのセットはこれが基本!?
セットのポイント
コースコンディション
・タイトなレイアウト
・ラフな路面
・ミドルグリップ
エンジン
・BULLITT B221 プラグP3
デフ周り
・クラッチベル16T
・デフオイル F5000・C10000・R5000
・ギア比 F43T×10T・C45T・R43T×10T
ダンパー周り
・スプリング Fソフト94766・Rソフト94878
・ダンパーオイル F#45・R#50
・ピストン F 6H1.3㎜・R 0096-0015
・スタビ F2.7㎜・R2.5㎜
・フロントキャスター 未設定
・ホイールベースリア前に3㎜リア後ろに1㎜のスペーサー
オプション情報
・ウェットコンディションの場合、センターデフは#5000
・BETAポリカウイング
・フロントソフトアーム(31002S)
動画を見るとコース長はそれなりにあるものの、タイトコースとして事例になっているように、コース幅がせまく、インフィールドの速度域は低いようです。
他のセットと明らかに違うのは
・センターデフ#10000
・フロントスタビ2.7㎜
・前後ともソフトスプリング を使っているところ。
タイトなコースのAGAMAのセットの参考になると思います!
2018基本セットにみるワークスドライバーの意図
セットのポイント
コースコンディション
・硬い路面
・ラフな路面
・ミドルグリップ
エンジン
・BULLITT B221 プラグP3
デフ周り
・クラッチベル17T
・デフオイル F12500・C3000・R5000
・ギア比 F43T×10T・C45T・R40T×9T
ダンパー周り
・スプリング Fハード956566・Rハード957578
・ダンパーオイル F#60・R#50
・ピストン F ダウン0096-0015・Rダウン0096-0015
・スタビ F2.3㎜・R2.5㎜
・フロントキャスター 未設定
・ホイールベースリア後ろに4㎜のスペーサー
オプション情報
・フロントソフトアーム(31002S)
・フロントアーム強化カーボンプレート(39201)
・エマルションダンパーキャップセット(4290)
デフセッティングの傾向
デフはフロントを固めにするのは、リアに40T×9Tを使うときの常とう手段。一方、センター3000、リア5000はリアに40Tを使う場合固定されています。他のセットデータはフロントに#20000を使っていますが、フロントをセンター&リアに比べて固めるべし! です。
というわけで、リアに40Tを使うならフロントデフの硬さで好みに合わせる! のが良いのではと思います。
スプリングの基本
まずはスプリングチャートを。
ハードを選ぶなら6桁スプリング択一でセットをだしているようですね。キット標準を含め4桁スプリングは使っていない!?
やはり6桁、5桁が必須のようです。また今回事例として取り上げたセットでは、ソフトスプリングはチョイスしたのはタイトコースの場合のみ。セットデータを比べてみると全体の傾向としてはAGAMAはハードスプリングが良いように思います。
ハードスプリングベースでピストンやダンパーオイルで調整し、上手くいかなければミディアムタイプにトライしてみる。
そのベースとして2018年のセットデータを活用して頂ければと思います。
キャスターはお好みで
基本セットには敢えてなのか、キャスター角のチェックが入っていません。他のセットではすべて16°にしていることから、バランスはキット標準の16°が良いようです。
ただそこはスタイルと技量に合わせて選んで良いと思われます。19°にするとマイルドになるので扱いやすくなるのは、オフパワーのテストでも実証済みです。
ダンパー&足回り関連は?
ベースセットではダンパーピストンはキット標準。スプリングは6桁のハード。スタビもキット標準となっています。
となると、前述したようにスプリングは買い足し必須でしょうね。
セットの幅を広げるためには、前述したようにダンパーピストンとスタビは、ラインナップを揃えたら良いのではと思います。
ダンパーオイルは他のセットと比べてもリア#50は基本のようです。フロントはコースに合わせて柔らかくしていくことでセットだしができそうですね。
クラッチセットは?
3シューでスプリング1.0㎜。4シューでもスプリング1.0㎜。これも腕やスタイルで変わってくるでしょうが、基本セットとして。
AGAMAセッティング2018年のまとめ
まずは走っているコースに近いセットを再現して、そこから好みに合わせてセットしていく。そうすることで、きっとライバルに勝るとも劣らない走りを見せてくれると信じています。
AGAMA A215SVはこれまでご購入いただいたみなさんから、とても良い評価を頂いています。完成度は高い車だと思います。
またオプションパーツで注目したいのが
・フロントソフトアーム(31002S)
・フロントアーム強化カーボンプレート(39201)
・エマルションダンパーキャップセット(4290)の3点。
ハイグリップで温度の高い環境なら31002S&39201のコンビはおススメ。日本の暑い夏なら外せませんね。
最新のダンパーキャップセットは他社で出ている同等製品が好評なように、行けます! とくにラフ路面なら威力を発揮しますよ!
また駆動系の強化におススメなのが
・ドッグボーンセット(24860)
・CVDセット(34902) の2点
信頼性向上を求めるなら、持っておいて損はないと思います。
その他あったらいいかもオプション
・スプリング
(フロント ハード#956566、ミディアム#95766、
リア ハード#957578、ミディアム#95878)
・カウンターウェイト 39990、39960
・リアデフ周り(8840、8909)
AGAMAは走りの質、速さを高めるため日々進化しています。
その楽しさを多くの方に味わってほしい!
AGAMAドライバーが増えていくことを願ってやみません! Enjyoy RC life!